大学図書館員 坂本です

学びと遊びを考える

近畿大学通信教育部図書館司書コース 試験対策 生涯学習概論

臨時教育審議会の第二次答申で云う「生涯学習体系への移行」の必要性として、どのような事項が主に提言されましたか。箇条書きで述べてください。

1、学歴社会の弊害を是正すること
2、人々の学習への関心の高度化、多様化に対応すること
3、生涯学習の原点としての家庭の教育力の回復、青少年の教育の場としての地域の役割の重視
4、職業能力開発の充実、婦人や高齢者の学習機会の整備
5、学校は、生涯学習のための機関としての役割を担う
6、大学、高等学校などを社会人が学習できる場として整備する
7、校教育の限界の明確化、家庭や地域の教育力の回復と活性化
8、学校5日制の検討と学校の地域開放の推進
9、社旗教育行政についての関連法令を含めて総合的な見直し
10、公開講座の単位認定
11、民間の活力活用と生涯学習に関する各種施策の調整と連携の強化

公的社会教育施設の種類と役割について述べよ


1、公民館
住民の教育の向上、健康の増進や情操の純化を図ることをその役割とする。
2、公立図書館
図書館資料を収集及び提供することにより、利用者の読書や生活上の問題を解決することを役割とする。
3、博物館
 専門性が明確になっている施設
4、青少年教育施設
健全に育成されるように手助けする役割を担う
5、女性教育施設
 女性の社会参加と自立を支援する役割を担う
6、視聴覚センター
視聴覚教材の貸し出しを行う
7、スポーツ・センター
 人々の健康増進と運動技能の上達を担う施設
8、涯学習推進センター
 諸施設の情報を集中させる中枢機関。情報提供を行う。

生涯学習の成果を評価することは、非常に重要なことだといわれております。
その理由について、簡単に述べてください。

生涯学習が評価されることは、個人の喜びであると同時に、地域社会の発展のためには、
学習成果の活用と、それを通じた住民の社会参加が不可欠であるから。

ポール・ラングランが説く「生涯学習を必要とする理由」について、説明せよ。


現代の変化の激しい社会では、児童期・青年期だけの学習では対応できないので生涯にわたる教育・学習が求められるということである。
変化の激しい社会とは、
1、社会の加速度的変化
2、人口の増加
3、科学技術の進歩
4、政治の領域における挑戦
5、情報化社会への対応
6、余暇時間の増大
7、標準化した生活様式の模範の消失
8、精神の肉体のバランスが壊れている
9、イデオロギーの危機
が挙げられる

「一人一人が、自己の人格を磨き。豊かな人生を送ることができるよう、その生涯にわたって。あらゆる機会に、あらゆる場所において学習することができ、その成果を適切にいかすことのできる社会の実現が図られなければならない」とある。
この条文の意味を解説せよ。

 条文に沿って、内容を解説する。
「国民一人一人が」
 年齢・性別に関係なく、あらゆる世代の一個人が生涯学習の学習者となることを示している。
 学習形態としての集団学習はあるものの、あくまでも学習者の単位は個人であり、自己の自由意思によって学習するという生涯学習の本質を表している。
「自己の人格を磨き、豊かな人生を送ることができるよう」
 自己の自由意思による生涯学習の目的が示されている。生涯学習は自分の意志、意欲だけによって行われるため、自分で設定した目標を達成したならば、内容に則した知識・技術を身につけることになる。
 学校教育などの決められた学習内容に関する知識ではなく、自分の意志によって得た知識は、学習者の人格の特徴となる。
「その生涯にわたって」
 生涯学習はいつでも始められる学習であり、文字通り「生涯にわたって」続けられるものであることを示している。
「あらゆる機会に、あらゆる場所において学習することができ」
 生涯学習は、図書館などの常日頃公開されている学習機会や、民間教育事業などの特定の機会を活用して行われるものである。学習形態は決まった場所に集まる講義形式から、自宅での通信教育まで様々である。
 最も身近な学習形態の1つでもある読書は場所を選ばずに行うことができる。このように、学習者は機会や場所を自由に選択することができることを示している。
「その成果を適切に生かすことのできる社会の実現が図られなければならない。」
 生涯学習が誕生した背景には、その必要性として、学歴社会の弊害を是正することが挙げられている。義務教育及び高校・大学の学歴は就職をはじめとする社会における判断基準として多く採用されている。
 しかし、人は学歴だけでは判断できないことは当然のことながら、学習者自らの意志によって習得した知識・技術は集団の中の個人を特徴づけることに役立つものである。
 学校教育で得た知識のみならず、生涯学習で得た知識を生かすことのできる社会が求められており、そういった社会を目指すことの表れが条文の最後の部分である。

 

公的教育社会施設の役割。特に公民館・公立図書館・博物館・生涯学習センターについて、その役割を説明せよ。


・公民館
地域住民のために設置され、実際生活に即する教育、学術及び文化に関する各種の事業を行うことにより、住民の教育の向上、健康の増進や情操の純化を図ることをその役割とする。
・公立図書館
図書館資料を収集及び提供することにより、利用者の読書や生活上の問題を解決することを役割とする。
特に生涯学習においては、生涯学習情報事業そのものを担うとも言える。
・博物館
 専門性が明確になっている施設であり、人々の多種多様な学習要求に対応する役割を担う。
生涯学習センター
 中枢機関として上記諸施設が持っている情報を集中させ、県民・市民からのアクセスがあれば直ちに情報提供をするという役割を担う。

生涯学習センター(生涯学習推進センター)と他の公的社会教育施設との関係について説明せよ。

生涯学習センターを中枢機関として他の公的社会教育施設が持っている情報を集中させ、県民・市民からのアクセスがあれば直ちに情報提供をするという役割を担う。
そしてほかには、連絡調整、学習情報の提供、学習相談、指導者の養成、学習内容・学習方法などの開発、調査研究、広域学習事業などがある。

生涯学習には、公的なものばかりでなく、民間の教育事業者が実施するものもあるこの民間教育事業について、知っていることを述べてください。

広義では民間が行う、学習塾・私立学校・通信教育・NPOすべてを指す。
行政の効率化、スリム化を図ることを目的として、民間事業者と協働することもある。

 

平成2年「生涯学習の振興のための施策の推進体制等の整備に関する法律」は、三つの要素から成り立っている。その要素を箇条書きで簡単に述べよ。

1生涯学習の振興に資するための都道府県の事業
・情報の収集、整理、提供
・学習の需要に関する調査研究
・学習成果の評価に関する調査研究
・学習の方法の開発
・指導者及び助言者に対する研修
・機関及び団体相互の連携に関する相談、照会、助言、その他の援助
・社会教育のための講座の開設その他の住民の学習の機会の提供に関し、必要な事業

2地域の生涯学習振興基本構想
都道府県が地方の特定地区において、民間の活力を導入して、教育、スポーツ、文化事業などを展開すること
・この基本構想は、都道府県が作成して、文部・通産の両大臣の承認を受けて、都道府県が実施する
・文部・通産大臣は、この基本構想の実施にあたり、支援するとともに民間の活力を導入するための誘導策として、税制上の特例措置を認めている。

3生涯学習審議会
・国は「生涯学習審議会」を置く
都道府県は「都道府県生涯学習審議会」を設置することができる
・市町村は「連携協力体制の整備」に努める