大学図書館員 坂本です

学びと遊びを考える

近畿大学通信教育部図書館司書コース 試験対策 児童サービス論

試験対策編としてアップします。

要点をまとめてあるので、レポートを書く前に読んでみても参考になるかもしれません。

 

子どもが本を読むことの意義を述べてください。

子どもは読書内での体験を積み重ねることで精神的な成長をする。それは子どもが読書の中で主人公に自分を重ね、繰り返される感情の起伏を体験することで、思いやりの心などの感性と思考力などの知性を得るからである。

そして、次第に物語に限らず、生物観察の領域、科学分野の領域、実用書へと興味が湧いてくるようになる。こうして、自分は何が好きでどんなものに興味があり、何が苦手か、これからはどんなものを学び知っていこうかと考えることが可能となり、豊かな人格形成につながるのである。

 

児童図書館員の役割と役割を果たすための要件を述べてください。

児童図書館員の役割

読む喜びや読書の楽しみを知ってもらうために、子どもと本を結びつける活動をする。また、図書館の利用案内、児童サービスのガイダンス、蔵書検索手段などを子どもに利用者教育として行ったり、図書館という公共機関の社会的な役割、公共施設におけるルール・マナーを伝えるなど、教育者的な働きをする。

このように幅広い面で子どもの成長に関わって、心を育てる役割を担う。

  • 役割を果たすための要件
  • 子どもを知る

奉仕圏域の個々の子どもを知るように努める。同時に子どもの特徴を熟知しておく。次に、子どもの一般的読書傾向や年齢による読書能力、子どもの好きな本の要素、定番図書を知っておく。さらに、子ども自身すら気づいていない潜在的読書欲求を洞察する。また、今の子どもが夢中になっているものを知っておく。

  • 子どもの本を知る

 自館の資料とその整理体系、配架状況、予約・リクエストなどを含む利用実態、書庫の保存状況などを知っておく。それには、自ら本を読み、網羅的に資料を知っておく必要がある。

  • 両者を結びつける方法を知る

 活動に関わるあらゆる業務、直接サービスとして、読み聞かせ、ストーリーテリング、ブックトーク、読書案内、フロアワーク、レファレンスワークなどから、カウンターワーク、間接サービスとして分類、配架、書架整理、展示掲示、ブックリスト、利用案内、館外活動を知っておく。

 

こどもの本の分類と配架について述べてください。

1、子どもの本の分類はNDC小中学適用表の100区分を基本としている。

区分対象には絵本、児童文学、ノンフィクション文学、詩、主題図書がある。

絵本とは、赤ちゃん絵本、創作おはなし絵本、昔話絵本、知識絵本をいう。

 一番量の多い創作おはなし絵本では、二次分類として、画家順、書名順、出版社順、作者順などで配列する。

児童文学では、日本外国で区分して、その中を作者の50音順に二次配列するというのが圧倒的に多い。外国の図書は国語区分することが多い。

そのほか、ノンフィクション文学、名作、古典作品を区分する例がある。

そして、文学全般では数が少ないが、詩、随筆、作品集、文学全集を区分している。

主題図書とは、動物、自動車など何かについて書かれた著作である。

2、児童書の配架

 配架の基本は分類に従って書架上に並べる。

 目指す本が探しやすいように、絵本など各分野のグルーピングをする。

 表示、案内図をわかりやすいやさしい言葉で、別置、同一分類内では冊数が多ければさらに細分し、二次配列をしておく。

 配架の工夫として、子どもは自分の周りしか見ないので、いつも同じところに同じ本があるようにしておき、子どもの目の高さの位置を考えて配架する。

 

フロアワークとはどのような活動か述べてください。

 フロアワークとは、カウンターワークに対して用いられる言葉である。

 カウンターワークはカウンターの中で利用案内や貸出・返却、レファレンスなどを行い、時にはフロアに出て、子どもの要求に応える仕事である。

フロアに出て行って、子どもが困った様子であれば声を掛ける、利用者教育をする、なにか面白い本を探している子どもにはブックトークを行う、読み聞かせをするなどして、子どもに本を手渡すためにフロアワークは重要な役割を担う。

特に、読み聞かせは、1人ないし少人数であることが多いので、相手の反応がわかりやすく図書館員にとっても、その本が子どもにどのように受け入れられるかを知る機会にもなるという利点がある活動である。

しかし、図書館員は人手が足りないのでカウンターを離れるのが難しくなっているという現状もある。

 

ストーリーテリングの意義と方法を述べてください。

ストーリーテリングの意義は子どもを読書にいざなうことや子どもと語り手の心の絆を強くすることである。

子どもはおはなしをしてもらうと、自然に想像力が働いて、未知の世界を知り、登場人物に自分を重ねるという経験をする。そして、おはなしを楽しむことで本を読む基盤となるのである。

また、昔からお年寄りから孫へ、親から子どもへさまざまな教訓を含んだおはなしを楽しく語り継いできた。この過程でお互いの気持ちの交流があり、よりよく相手を知り合えたのである。

次に、ストーリーテリングの方法を述べる。

  • 擬音や重ねた言葉、リズム感のあるような語りに向くお話を選ぶ。
  • イメージを鮮明にして、言葉を大切に、原則としては文章や言い回しを勝手に変えずに淡々と語る。
  • 落ち着いた環境を作り、子どもに聞く体勢や心の準備ができてから行う。
  • よい聞き手、よい語り手の相互の交流ができる語りを目指す。
  • 語った話、その出展、語った環境、子どもの人数、子どもの特徴など、気づいたことを細かく記録をつけておく。
  • 語り手同士での意見交換をし、お互いに参考にする。
  • 経験を積み、自分に向くお話を絶えず探していく。

 

児童サービスのレファレンスについて2区分し、対処の仕方を説明してください。

・子どものレファレンス

  • 子どもは学校で与えられた課題や自発的な疑問を漠然と曖昧な概念で聞いてくるので、レファレンスインタビューで、じっくり向き合って調べ物の内容を明確にする。
  • 図書館員主導になると子どもの理解を超えた資料を探してしまうことがあるので、難しくならないように注意する。
  • 解決のための資料に関して、「探し方、調べ方」の方法・手順を手ほどきする。
  • 自分で探そうとする子の場合は任せる。探しあぐねていれば助言をしに行く。どうしてもできない子には、一緒に書架まで案内して関連する本が集まっていることを説明する機会とする。
  • そのほか聞いてくるのを待つだけでなく、フロアワークをしていて、気配を感じ取ったら声を掛ける。
  • ただし、学校の課題の課題の直接回答は禁止事項である。
  • 子どもの本のレファレンス
  • 児童文学者事典や児童文学研究、選定された各種児童図書目録など、参考となる資料を用意する
  • 古い作品は作者、著者、出版社がわからなくても、書かれた年代や発行された年代が見つけるヒントになる
  • 新聞雑誌など散逸し保存されにくい資料については、ファイルや切抜きなど、独自に二次資料を作成しておき記録の蓄積をする。

乳幼児サービスの意義とどのような働きかけがあるか述べてください。

  • 乳幼児サービスの意義

核家族化により子育てに戸惑う親が増え、子どもの言葉を育てる環境が悪化したが、乳幼児サービスによって乳幼児の成長に寄与する、子育て支援の一環としての役割を担う。また、乳幼児サービスを通して親子がともに楽しみ、心の絆が深まるという意義がある。

そして、図書館を身近に感じてもらい後の読書生活の基礎を作るという意義もある。

 図書館員、ボランティアが赤ちゃんと保護者に読み聞かせをすることで、保護者は赤ちゃんにブックスタートパックの絵本を読み聞かせるようになる。

  • わらべうた

 保護者と乳幼児が楽しみ、子どもの言葉と心を育てる。

 

子どもと本をつなぐ方法で間接的な活動にはどのようなものがありますか。それぞれを簡単に説明してください。

  • 子どもの本の分類と配架

子どもが本を自分で探せるように、NDCに従って分類する。

そして、分類に従って、書架上に左上から右下へ順序的に並べる。

  • 書架整理

書架の本をルールに従って整理整頓してその状態を維持する。

  • 展示・掲示

本をなんらかのまとまりにして別置して陳列すること。

雰囲気を変え、季節感を与えることもできる。

  • ブックリスト・主題冊子目録

本の情報を提供するために作成される。新着リスト、主題別リスト、活動補助リストがある。

  • 広報・PR

図書館利用の案内と本の紹介や地域のニュースを話題にして「お便り」を発行する。また、おはなし会、お楽しみ会、行事、催し物のお知らせをする。

 

学校図書館の役割と公共図書館との違いについて述べてください。

  • 学校図書館の役割
  • 児童生徒が読書を楽しみ、読書の習慣を身に付けるための手助けをする。
  • 学習・情報センターとしての役割

 児童生徒の自発的な学習活動を助け、情報を収集し、選択し、活用する能力を育てる。

  • 教員へのサポート機能

 教科指導のための資料や教材となる図書を集めて、教員に提供する。

学校図書館は学校の教育課程に寄与するというところが、公共図書館との違う部分である。公共図書館では、読み聞かせもブックトークも本を紹介する手段として行うものだが、学校図書館の活動は、学校行事や授業など学習要領にのっとって行われる。

 

ヤングアダルトに対するフロアワークとレファレンスのあり方を説いてください。

ヤングアダルトに対するフロアワーク

開架フロアを回って必要なときに援助をする。具体的には、課題、部活動、趣味・旅行、携帯料金などのトラブルなどに対して蔵書や雑誌、パソコンの検索システム、パンフレット、人的資質を利用して解決の方向性を見出していくのを援助する。
 ・レファレンスのあり方

レファレンスインタビューのあり方が重要となる。

はじめに何度も聞けそうな相手か、そうでないかのあたりをつけなければならない。その上であいまいな質問内容をはっきりどの分野のどういうことか、質問を具体化していく。
 そして、ヤングアダルトには、対応の中で根気よく自分で調べるという面を示す。

そうすることで、時間をかけてでも調べる方法や手順、多様な検索手段を身につけさせ、人間としての問題解決能力を高めることができる。