大学図書館員 坂本です

学びと遊びを考える

近畿大学通信教育部図書館司書コース レポート対策 図書館史

 高校の歴史の教科書も参考にして書きました。

 

 日本の図書館発展について述べる。

古事記』において、応神天皇の時代に、百済より『論語』と『千文字』を献上されたとある。つまり、4・5世紀頃には漢字と書物が伝来していた。

そして、推古天皇18年(610年)に高句麗の僧曇徴から絵の具・紙・墨が伝えられた。

また、聖徳太子は日本最初の著作だといわれる、仏教普及を図る『三経義疏』を著した。

仏教は、聖徳太子らによって保護され、漢籍や仏典を保管する経蔵や文庫が設置された。

文武天皇大宝律令(701年)をはじめとした、律令時代には、図書の保管、書写などを行う図書寮が設置された。図書寮内には紙屋院という用紙工場があった。官設の文書保管機関である文殿も設置された。

この時代の記録は、紙と木簡が併用された。

写経による、図書の出版といえるものが行われ、聖武天皇は写経所を設置した。

貴族文庫では、石上宅嗣芸亭が日本最古の公開図書館である。

 禅宗ともに版木の印刷である宋版本が日本にもたらされた。

 宋版の影響を受けたものに寺院版や五山版がある。仏教や禅関係の書が多かった。

 この時代になり、貴族に代わって武士が台頭してくるとともに武家文庫が設置された。

朝廷には官務文庫があった。貴族階級の文庫はたびたび大火に見舞われ消失し、徐々に影響力を失っていった。

  • 近世(江戸時代)

 徳川幕府の時代となり、儒教を元とした封建社会における平和は庶民の文化を発展させた。読者人口が増えるとともに書籍を出版・販売する書肆や本を売り歩く本屋、貸本屋が現れた。娯楽本である草双紙も流行した。

 徳川幕府の文庫は紅葉山文庫(1640年)がある。幕府の権力と経済力によって十分な運営が行われていたが、あくまでも幕府の機関であり、一般の利用は考慮されていない。

 徳川家康駿河城中に駿河文庫を設け、管理には林羅山が就任した。

 そして、江戸時代中期になると幕府直轄の学校が封建制度の維持を支えることとなる。

主に旗本・御家人を対象とした昌平坂学問所が文庫としての役割を果たすと同時に教科書の出版も行われた。

江戸時代末期になると、庶民の文庫が現れ始める。板坂ト斎の浅草文庫は江戸時代最初の公開図書館であったといわれている。

そして、この頃の貸本屋は庶民の読書期間として図書館の代行を果たすほどに流行した。

  • 近代(明治・大正・昭和初期)

 福沢諭吉が1869年『西洋事情』で西洋の図書館を紹介した。納本制度にも言及し明治期の図書館運動の出発点であるといえる。

 1872年には、国立国会図書館の源流である書籍館が発足し、時代とともにその形を変えてゆき、1949年には国立国会図書館支部上野図書館となった。

 1892年には日本文庫協会が発足。翌年には日本図書館協会と改称し、今に至っている。

 1899年に、日本で始めて図書館の法律である「図書館令」が交付された。

館長・書記を配置することを定めたり、学校に図書館を設置することを認めることで図書館の数は徐々に増加していった。

1921年、文部省図書館員教習所が開設され、

国による司書の養成が行われるようになった。

  • 現代

 戦後、1946年GHQは『米国教育使節団報告書』により、日本の図書館が有料制であることを批判した。1950年「図書館法」が制定され、司書の職務規定と資格、図書館奉仕など新しい図書館の在り方が示された。

 1953年「学校図書館法」を制定。学校図書館の設置義務や司書教諭の制度を確立させた。

 1963年『中小都市における公共図書館の運営』によって児童サービスなど市民へのサービスが見直され、1970年には『市民の図書館』で具体的なサービスの手引きが示された。

 1954年「図書館の自由に関する宣言」が採択され、図書館の使命が示された。

 1980年「図書館員の倫理綱領」で図書館員の自律的規範が掲げられる。

 1980年、学術審議会答申「今後における学術情報システムの在り方について」を受け、研究活動を支える蔵書データベース化とネットワーク化が進んでいく。

 現在、コンピュータの発展とともに、図書を保管・ネットワークでの閲覧ができるデジタルアーカイブ化が進み、国会図書館デジタル化資料などの電子図書館も誕生した。

 以下に、私見を述べる。

 わが国に於いては、時代の権力とともに図書及び図書館の在り方が変化してきた。

古代は貴族、中世は僧侶・武家、近世は武家、そして現代の図書館はGHQの指導の元に発展したといえる。

 現在の図書及び図書館は、コンピュータが普及したことや、アマゾンkindle楽天koboなど電子書籍端末が登場し、その有り方において、新しい局面を迎えている。