大学図書館員 坂本です

学びと遊びを考える

近畿大学通信教育部図書館司書コース 試験対策 図書館情報資特論

印刷資料の意義と特徴について説明してください。

まず印刷資料の意義について述べる。
印刷資料とは紙に印刷された資料のことである。
媒体として紙が登場したのは西暦105年のことであり、その発明者は中国の蔡倫であるといわれている。ヨーロッパに紙の製造がヨーロッパに伝わったのが12世紀の頃と言われ、その後、木材を原料とした紙が製造されたのが1854年のことであった。
紙の誕生によって、パピルスや木簡よりも省スペースでの保管が可能となった。
現代の図書館では紙媒体の資料が中心であったが、紙媒体以外の資料も増加傾向にあるため、紙に印刷された資料を「印刷資料」と呼ぶようになった。
次に、特徴について述べる。
1、読む・見るのに特殊な機器を必要としない。
2、持ち運びに便利で読みたいときに読むことができる。
3、印刷資料は重さがあり、ページ量も触覚でわかる。
4、誤りや修正が簡単にはできないため、資料を公にする場合は細心の注意を払うことになり、情報の正確性が重視される。また引用されたり、参照されたりした文献について、読者はそれを用意に確認することができる。
5、印刷資料の場合は、著者が入稿してから刊行されるまでにかなりの時間を要する。図書の場合は数回にわたる校正がある。


近代的新聞報道の発達について説明してください。

それまでの単純なニュース、情報の伝達としての新聞や政治的意見を述べる政論新聞とは異なった、新しいタイプの新聞である。
産業革命以後、台頭してきた新しい市民階級の人々を読者対象としてゴシップ記事、犯罪記事などやさしい読み物、ニュースなどを売り物にした値段の安い新聞である。
1802年の『モーニング・ポスト』、1833年の『ニューヨーク・サン』などはいずれも1ペニーで「ペニー・プレス」と呼ばれた。
このようなペニープレスは新聞の大衆化・企業化への始まりであると考えられ、その過程で再び政論のものからニュース報道へと主眼を置くようになった。
さらに、アメリカ南北戦争や大戦などがその傾向を強めていった。

 

政府刊行物の意義と種類について説明してください。

まず、意義について述べる。 
国や地方公共団体が刊行した資料を政府刊行物と総称する。
 政府刊行物の政府とは行政・立法・司法を含む国の諸機関のことであるが、政府刊行物には地方公共団体や外郭団体も含まれることになる。
 次に種類について述べる。
1、立法分野の議会資料(議事録、法令集など)
2、司法分野の法令資料(判例集、訴訟記録など)
3、行政分野の行政資料(官報、白書、統計書など)
が挙げられる。
 形態としてはリーフレット、パンフレット、図書、雑誌、データベース、CD-ROMなどの形をとり、最近ではインターネットでも公表されている。

 

社会科学資料の特性について述べてください。

 

 法学、政治学、経済学、社会学などの分野に関する文献である。そして、この領域におけるそれぞれの資料は、社会科学の学問体系に応じて、その根底には歴史性や資本家と労働者の関係などの階級性を有している。それが社会科学資料の特性といえる。
 社会科学資料の歴史性とは、社会科学が人間社会の発達とともに、段階的に発展してきた科学であり、それらを裏付ける各種の文献・資料が存在するという意味である。
しかも人間の歴史と同じく社会科学関係資料にもそれぞれの時代の発展段階を示す資料が階層的に存在するのである。
社会科学資料のこのような階層性とは、立て並びの体系的階層性を指す。
そしてこの体系的階層に対応して資料が存在するのである。
したがって、社会科学文献の資料の調査をしようとする場合には、それぞれの学問分野の体系・階層性を知ることが重要であり、それが調査の前提条件であるといえる。

 

図書資料の評価方法について説明してください。

 図書資料として、図書の評価、逐次刊行物の評価とが考えられるが、まず図書の評価について述べる。
 最上の方法は直接目を通すことであるが、現実には難しい。
 よって、以下のような方法が挙げられる。
1、図書の序文、あとがきを読む
2、参考図書を十分に利用する
3、各分野の専門家・研究者の意見を聴く
4、書評などでその図書の趣旨を把握

次に逐次刊行物の評価には以下が考えられる。

1、出版広告、出版情報、書評などを参考とした「一般的評価」
2、発行機関の編集方針などを検討した「内容的評価」
3、利用頻度が多いタイトルを重視する「統計による評価」
4、政治的・経営的な面からの付加的評価

情報資源とは何か、①その意味と、②図書館における情報資源について述べてください。

①まず、情報資源の意味について述べる。
人間の知的活動によって生産された情報知識をメディア上に表したものをいう。情報知識には学術的なものだけでなく、芸術作品や日常的な活動の記録なども含まれる。これを記録するメディアには紙媒体やデジタル媒体、提供方法にはパッケージやインターネットなどの通信メディアが存在する。
②次に、図書館における情報資源について述べる。
図書館において利用者からの求めに応じて提供される資料や情報をいい、図書館情報資源と呼ばれる。
以前はラジオ放送やテレビ放送などのネットワーク型メディアはパッケージに変換することで図書館の収集対象となっていた。
しかし現在では、インターネット環境が整い始めたことや、国立国会図書館でウェブサイトを文化財として収集・保存する事業が開始されたことで、ネットワーク情報資源も提供・利用されるようになった。

近代的新聞報道の発達について説明してください。

それまでの単純なニュース、情報の伝達としての新聞や政治的意見を述べる政論新聞とは異なった、新しいタイプの新聞である。
産業革命以後、台頭してきた新しい市民階級の人々を読者対象としてゴシップ記事、犯罪記事などやさしい読み物、ニュースなどを売り物にした値段の安い新聞である。
1802年の『モーニング・ポスト』、1833年の『ニューヨーク・サン』などはいずれも1ペニーで「ペニー・プレス」と呼ばれた。
このようなペニープレスは新聞の大衆化・企業化への始まりであると考えられ、その過程で再び政論のものからニュース報道へと主眼を置くようになった。
さらに、アメリカ南北戦争や大戦などがその傾向を強めていった。

情報公開制度の意義と目的を述べてください。

 

まず、情報公開の意義について述べる。


情報公開制度とは、国や地方公共団体など「政府」の機関の保有する情報の公開を法的に義務付け、国民に政府情報の公開を求める権利を保障した制度をいう。
それゆえ、国の側が一定の情報を選択し、国民に提供する「情報提供」と「情報公開」とは決定的に異なる。前者は情報の公開が法的に義務化されておらず、国民には情報の公開を求める権利が保障されていないのである。
次に情報公開制度の目的について述べる。
情報公開における説明責任は、行政機関は国民の代表者からなる国会の制定した法律を誠実に執行する立場から当然であり、民主主義政治には不可欠なものである。
よって、この説明責任を果たすというのが情報公開制度の目的である。

 

(1)灰色文献とは何か、またその種類について説明してください。
(2)科学技術資料における一次資料と二次資料の区別について説明してください。


(1)まず意味について述べる。
灰色文献とは存在を確認することが難しく、通常の出版物の流通経路では入手困難な資料のことを「灰色文献」と総称する。
なお、「白」は一般に入手可能な資料を、「黒」は軍事資料などの機密資料を、「灰色」はその中間を意味する。
しかし、市販されない資料でも、現在ではインターネット上に公開されるものが増え、「インターネット上でも検索・閲覧することができない資料」と新たな限定を加える必要が生じている。
次に種類について述べる。
1、 政府刊行物
2、 地方自治体が作成した資料
3、 学位論文
4、 学会などの会議資料
(2)一次資料と二次資料の区別は、一般にオリジナリティーのある本源的情報を一次情報といい。一次情報を再編成、加工したものを二次資料という。
 一次資料の例としては原著論文、特許資料、観察データなどがあり、二次資料は学術図書、書誌、目録、年鑑などが含まれる。

 

(1)わが国における個人情報保護法の特徴を述べてください。
(2)判例とは何か、そして判例の調べ方について説明してください。


 (1)個人情報の特徴は3つある。
まず第一点は、個人情報に関する個人の権利利益を保護することを、第一に考え、それを通じて個人情報の有用性を確保しようとしていることである。
第二点としては、この法律の対象となる「個人情報」を生存する個人に関する情報であるとして、生存者の情報の保護を対象としている。生存者に限定しているのは、死者に関する個人情報が、遺族の個人情報ともいえる場合には、遺族の個人情報として保護すれば足りるという考えからである。
第三点としては個人情報が「適正な取扱い」をしなければならないという抽象的なルールが定められたことである。ここでいう適正とは何を指すかは今後の実務の中で明らかになっていくことと考えられる。
(2)  判例とは、具体的訴訟についての裁判所の判断である。特定の裁判において示された裁判所の一つの判断ではあるが、その判断が他の事件にも適用されるような一般性を有していれば、何らかの意味で先例としての機能を負う。
    そして判例の調べ方では、自分の探索した文献や判例集よりも、「判例の索引」を用いることが効果的である。
 たとえば、『判例体系』であるが、これは判例を法令ごとに、条文ごとに集積しているから、これによってどのような判例がどこに載っているかを検索できる。

 

近畿大学通信教育部図書館司書コース 試験対策 図書館情報資源概論

紙媒体の図書と電子媒体の図書を比較して、それぞれの利点を5つずつ示し、公共図書館において電子書籍の貸出サービスを行っている実例を述べてください。


・ 紙媒体の利点
1、 機器を用いず読むことができる
2、 眼が疲れにくい
3、 持ち運びが簡単で、読むための時間限定されない
4、 ページ概念がある
5、 文書の量が簡単に把握でき、好きなページを瞬時に開くことができる
6、 書き込みやアンダーラインを引くことができる
・ 電子媒体の利点
1、 本文の検索ができる
2、 最新の情報が入手できる
3、 必要な情報だけを入手することができる
4、 文字情報だけでなく、音声、静止画、動画を収録できる
5、 引用や参考文献にリンクすることができる
6、 流通コストを低減し、価格を安くすることができる

公共図書館において電子図書の貸出サービスを行っている実例
 東京都千代田区立図書館では、2007年11月に「千代田Web図書館」として学習コンテンツなどの4000タイトルの提供を開始した。1人につき上限5冊を2週間まで貸出可能で、貸出期限が過ぎるとパソコンから自動消滅する仕組となっている。そして、商業出版社への配慮として印刷はできず、同時に一人までしか借りられないようになっている。


グーグルによる書籍全文データベース化について述べ、国立国会図書館電子図書館事業との違いについて論じてください。


グーグルが2005年に図書館の蔵書を全文スキャンし、デジタル化する「図書館プロジェクト」をハーバード大学などの公共図書館の協力を経て開始したのが書籍全文データベース化のはじまりである。
作家協会と全米出版社協会著作権侵害を理由にグーグルを提訴したが、グーグルはフェアユースとして反論、その結果、和解案がまとまった。
その内容は、グーグルは引き続き著作権のある書籍をスキャンし、書籍データベースを作成し、図書館などの団体が購入して利用できるようにすること、消費者に個別に販売することが認められた。
これが実現すると、品切れ・絶版になったものも含め書籍の巨大なデータベースが出来上がり、人類がこれまで蓄積してきた書物というメディアが検索可能な書籍データベースとなる。
国会図書館の電子事業との違いは、国会図書館はスキャンした書籍を画像データとして処理しているので、全文検索できないことである。
これは、商業出版社に配慮した結果、テキスト化していないことが理由として挙げられる。


日本の出版流通の中心的な存在である取次ぎについて、その歴史と役割、物流合理化の取り組みについて解説してください。


取次がそう呼ばれるゆえんは、出版社と書店の間にあって書籍・雑誌の流通を取り次ぐことで販売のリスクを回避してきた歴史的経緯からである。
今日では大手取次ぎの日本出版販売は「出版販売会社」、トーハンは「情報・流通ネットワーク企業」など、「取次」という言葉より販売会社あるいは情報・流通系の企業と自らを規定するようになってきている。
取次ぎの役割は出版社と小売書店の中間にあってその流通の円滑化をはかることである。出版社の立場からは取次ぎと取引することによって多くの書店店頭に出版物を置いてもらうことができ、また書店の立場からも個々の出版社に注文を送らなくても取次が新刊配本してくれることになる。つまり多数の出版社と多数の書店を取次が結ぶことにより、取次総数の最小化という機能を取次が果たしているのである。
物流合理化の取り組みでは、書店・出版社間を結ぶ企業VANとして開発された日版のNOCSやトーハンのTONETSなどが1980年代半ばから稼動し、物流倉庫では受注から出荷までコンピュータにより統合処理するシステムを導入してきた。
しかし、近年もっとも物流改善の取り組みが進展したのは、コンビニエンスストア向けの雑誌送品やオンライン書店向けに構築した書籍の単品管理の分野である。物流情報のデジタル化により、今日では取次内部だけではなく出版社・コンビニエンスストア・書店も含めた物流情報の共有化が図られるようになってきている。


日本の書店の特徴を2つ示し、最近の書店経営の実態について解説してください。


まず、日本の書店の特徴の1つ目は、店舗数が多いことである。2010年時点でアメリカが約10,900店であるのに対して、日本は16600店となっている。国土面積の差を考えるとさらにその店舗数の多さがわかる。
特徴の2つ目は、書籍と雑誌を両方販売していることである。
欧米で書店というとハードカバーの書籍を販売する小売店であり、雑誌などは新聞スタンドやキヨスクなどで売られている。ところが日本の一般的な書店では雑誌、コミック、文庫、実用書の販売比率が高い。これは日本では取次経路が主流であり、その取次ぎは雑誌と書籍を同時に扱っていることが要因のひとつとなっている。
最近の書店経営の実態で注目すべき点は、中小零細規模の書店を中心に弊店・廃業が相次いでいることである。このような中小零細書店の閉店・廃業の要因としては、コンビニエンスストア、ネット書店の台頭、大型書店出店による競争激化、新古書店など流通の多チャンネル化、インターネットなど情報環境の変化がその要因として考えられる。
また、その背景には日本の書店の抱える構造的な課題としての粗利益率の低さの問題がある。


アマゾン・コムに代表されるオンライン書店についてその特徴と既存の書店にもたらした影響を解説してください。


 オンライン書店の特徴は、
① 書籍データベースの規模が大きく、検索システムが充実していること
② 大幅なディスカウントがあること
③ CD,オーディオブック、DVD、コンピュータゲーム、玩具、家電製品など取り扱い商品が豊富なこと
が挙げられる。
オンライン書店が既存の書店にもたらした影響としては、中小零細書店の売り上げに影響を与えるであろうが、もっとも大きな影響はこれまでの出版流通では考えられなかった徹底した単品管理システムを取次現場にもたらしたことであると考えられる。


「地域資料」とはなにか。例を示して解説し、公共図書館における最近のデジタル化の動向を論じてください。


地域資料とは、図書館資料の種類の一つで、郷土資料、地方行政資料、地域住民が刊行した資料を指す。それぞれの具体例を以下に示す。
1、 郷土資料とは郷土に関連した、もしくは郷土人や出身による著書や郷土での出版物、古文書や出土品などをいう。
2、 地方行政資料とは、政府機関や地方自治体およびその類縁機関、国際機関が刊行した資料をいう。
3、 地域住民が刊行した資料とは、地域での住民の文化的、社会的活動から生み出されたさまざまな資料をいい、住民サークルの機関紙なども含まれる。
次に、公共図書館における最近のデジタル化について述べる。
地域資料には非市販資料が多いため、組織化が困難なこともあり、検索などによる円滑な利用を考えると、データベース化することが今日の課題となっている。
そのため、2010年より、国立国会図書館による「公共図書館におけるデジタルアーカイブ推進会議」が行われている。地域資料のデジタルアーカイブは全国の図書館の特色あるコレクションとしても重要な位置を占めると思われることから、この会議は、デジタルアーカイブ事業を推進する上で大きな転換点であると考えられる。


灰色文献」とはなにかを解説し、その例を3つ示してください。


灰色文献とは存在を確認することが難しく、通常の出版物の流通経路では入手困難な資料のことを「灰色文献」と総称する。
図書館情報学辞典 第3版』では、灰色文献を次のように定義している。
書誌コントロールがなされず、流通の体制が整っていないため、刊行や所在の確認、入手が困難な資料。
しかし、市販されない資料でも、現在ではインターネット上に公開されるものが増え、「インターネット上でも検索・閲覧することができない資料」と新たな限定を加える必要が生じている。

灰色文献の具体例では以下の3つがある。
1、 政府刊行物(白書などを除き、市販されないもの)
2、 会議資料
3、 学位論文
4、 企業文献
5、 テクニカルレポート
6、 規格資料


CD-ROMの定義、歴史と図書館における利用の注意点を示してください。
はじめにCD-ROMの定義について述べる。


図書館情報学用語辞典3版』には次のように定義されている。
「直径役2cmのコンパクトディスク上に、文字情報、音声情報、画像情報、コンピュータのプログラムやデータなどをデジタル信号で記録したもの。マルチメディアの記録媒体として代表的である。ROMは読み取り専用で書き換えができないことを表している。記録容量は約650~700メガバイトで、文字情報に換算すれば新聞記事1年分以上を記録することができる」とされている。
次に歴史について述べる。
日本初のCD-ROMは1985年に発売された『最新科学技術用語』である。そして2年後の1987年に岩波書店が『広辞苑』CD-ROM版を発売し、広く社会にCD-ROM出版が認知されるところとなった。
1998年には小学館が『スーパー・ジャポニカ日本大百科全書+国語大辞典CD-ROM版』を発売し、百科事典のCD-ROM化はこれまでの知識や情報へのアクセスの仕方そのものを変化させた。
1999年、アスキーが「青空文庫」のコンテンツをCD-ROMに収録し、アスキーPCなど5誌の雑誌付録として読者に無料提供を開始した。
2001年からは日本雑誌協会が雑誌基準を改定し、週刊誌にもCD-ROMを付録で添付できるようになり、CD-ROMを付録で添付できるようになり、高額なものから無料で提供されるものというイメージに大きな転換を遂げることになった。
最後に、図書館における利用の注意点について述べる。
 CD-ROMは館内での利用は可能であっても、利用者が持ち込んだパソコンでの利用は認められない場合があることである。また、館外貸出についても認められない場合があることである。


出版業界で一般に使われている「デジタル雑誌」という語句を解説してください。


 出版業界で一般に使われているデジタル雑誌とは、書店店頭に一般読者に販売されている紙媒体の雑誌をデジタル化し、提供したものを指す。
図書館情報学の世界では電子メディアを用いて出版される学術雑誌を「電子ジャーナル」と呼ぶことが定着しているために、出版業界でも学術雑誌以外を「デジタル雑誌」と呼んでいる。

 

図書館における電子書籍の利用について、大学図書館公共図書館とに分けて、解説してください。


 まず、大学図書館における電子書籍の利用について述べる。
 日本の大学図書館で提供されている電子書籍は海外出版のものが中心となっている。その理由としては、欧米の学術出版の世界では電子書籍はすでに市場として成立しており、コンテンツの充実度や価格体系が図書館規模に応じて明確化されており導入しやすいからだと考えられる。
 また、電子書籍の利用は、英国の大学図書館ではかなり進んでいるが、日本の大学図書館では、NetLibraryへの日本語タイトルの搭載など、大学図書館における電子書籍の利用がようやく始まりつつある。
次に、公共図書館における電子書籍の利用について述べる。公共図書館における電子書籍の取り組みはそう多くはないが、「千代田Web図書館」が電子書籍利用の具体例として挙げられる。
2007年「千代田Web図書館」は学習コンテンツなどの4000タイトルの提供を開始した。1人につき上限5冊を2週間まで貸出可能で、貸出期限が過ぎるとパソコンから自動消滅する仕組となっている。そして、商業出版社への配慮として印刷はできず、同時に一人までしか借りられないようになっている。

 

 

近畿大学通信教育部図書館司書コース 試験対策図書館情報技術論

コンピュータにおける「数値」と「数字」の違いについて説明せよ


コンピュータの世界では数値と数字の捉え方は違う。
コンピュータにとって数値は文字コードで計算に使えるが、数字はASCIIコードで、計算に使えない。
具体例として、数値の2は、2進数では「00000010」であるが、数字の2は「00110010」となり、異なるわけである。

XMLとHTMLの違いについて説明してください。
XMLは自由にタグを設定できるのに対して、HTMLは決められたタグを使用することが求められる。
たとえば、XMLでは<図書></図書>などの表現ができるが、
HTMLで太文字で表現しようとした場合、
規定された<B></B>なる。
XMLは、タグに意味を持たせることができるので、データを解釈しやすい。ただし、XMLデータを見やすく表示するには、レイアウトに関する設定を別個に与える必要がある。

 

コンピュータのネットワーク化のメリットについて説明してください。


1 一台のコンピュータを多くのコンピュータから利用できることを可能とし、距離的制約と時間的制約を無くした

2 情報のネットワーク化をもたらす。いつでもどこでも情報にアクセスできる。

その他、具体的に…
・データの共有
・最新情報の更新
・機器の共有
・作業の分散化
・リモートコントロールが可能

 

図書目録をデータベース化することのメリットについて説明してください。


1 データの入力・記憶は、1件につき1回でよい
2 データの追加は自由で、順番を気にする必要がない
3 コンピュータで高速検索
4 様々な条件で検索することが可能
5 同時に複数の人が検索可能
6 貸出し中などのデータの書き換えがリアルタイムに可能

 

サーチエンジンの適合度順出力の方法について説明し、その長所と問題点についても説明してください。


・適合度順出力とは
検索結果を出力する時、適合度を判断して、適合度の高い順にソートして出力する

webページが他のページからリンクされている数を適合度の判断基準とする
リンクが張られている数が多いほど、評価され便利で有用であると判断する

キーワードの出現位置、ページ更新日、参照履歴、リンク構造なども加味して総合的に適合度を判断する

・長所
検索結果の上位何件かを閲覧すれば事足りることが多い
難しい検索演算子を意識して使う必要がない

・問題点
ロボット型サーチエンジンを回避するタグがある
適合度を判断するアルゴリズムによって、正確性が左右される
アルゴリズムによっては、悪意のあるwebページ作成者が利用して、自分のwebページのランキングをあげる操作をする
サーチエンジン毎に、適合度の判断するファクターが異なるので、検索結果のランキングも異なってくる

 

図書館の基本的機能である「貸出・返却」において、情報技術の側面から現状を述べてください。


・バーコード
利用者IDと図書IDを関連させる
一冊ずつバーコードをスキャンしなければならない
ICタグ
手続を済ませていない本の持ち出しを防ぐ
自動仕分け機の利用が可能
ダンボール箱に入れて一度に処理できる
導入にはコストがかかり過ぎるので普及していない
・WebOPACを使用した予約・リクエスト、ロッカーと組み合わせた24時間貸出
・自動貸出機

 

国立国会図書館のレファレンス共同サービスについて、以下の点を説明してください。


・構成
・利用のしかた

※「レファレンス共同データベース」にアクセスしてみてください
http://crd.ndl.go.jp/jp/public/

・レファレンス共同データベースとは
国立国会図書館が全国の図書館等と協同で構築している、調べ物のためのデータベース

・構成
レファレンス事例…参加館で行われた質問回答サービスの記録
調べ方マニュアル…特定のテーマやトピックに関する情報源の調べ方
特別コレクション…個人文庫や貴重書など、参加館が所蔵する特殊なコレクションに関する情報
参加館プロファイル…レファ協に参加している各参加館の情報

・利用のしかた
「図書館としての利用」
公開レベルを設定できるので、まずは自館の記録管理用に活用
その後、公開することもできる
細かい検索条件で検索することができる
データの登録機能、支援機能、統計的機能

「一般利用者としての利用」
簡易検索では、4つのデータベースを一度に検索できる
(レファレンス事例DB、調べ方マニュアルDB、特別コレクションDB、参加館プロファイルDB)
詳細検索で、細かい条件の検索ができる
カテゴリからも検索できる

 

電子ジャーナルについて、そのメリットとデメリットを説明してください。


・メリット
速報性
キーワード検索が可能
同時に複数人が利用可能
冊子体の保管場所が不要
未着、欠号、製本の問題なし

・デメリット
ブラウジング機能がない
モニターで読まねばならない
移行期の費用がかさむ
一旦導入したら中止することが難しい

 

代表的な機関のデジタルアーカイブを紹介してください。その場合、かならず自分自身でアクセスしてみて、PRするつもりで説明してください。


国立国会図書館デジタル化資料
国立国会図書館で収集・集積されているさまざまなデジタル化資料を検索・閲覧できるサービス。貴重書・準貴重書をはじめとした江戸期以前の和古書、清代以前の漢籍など、約7万点をインターネットに公開しています。
資料を閲覧するときは拡大縮小でき、ページをジャンプすることもできる。
ただしキーワード検索はできないようだ。
アクセス数1位は昭和5年発行の「エロエロ草子」である。
文章とイラストで当時の人々が性に対してどういった意識を持っていたかがわかる資料である。
当時の風俗を知る手がかりとなるものであるが、こういったものはなかなか手に取りにくいものであるので、保存する目的のほかに有効な資料と言えるだろう。

 

デジタルレファレンスサービスの種類をあげ、各々について説明してください。


・電子メールレファレンス
図書館内にいなくても利用可能。
Webフォームを事前に用意しておけば、情報の集積が可能。
非同期である。

・チャットレファレンス
ボイスチャットビデオチャット、テキストチャット
同期性があるが、即答できるとは限らない。
随時対応する人手が必要となる。

近畿大学通信教育部図書館司書コース 試験対策 図書館史

古代における書写材料と図書館の関係について説明してください。


1、 書写材料について
・ 紀元前3500年ころに作られたといわれている古代メソポタミア文明では、粘土板にスティルスを使って文字を彫り込んだ。この文字は楔形文字といわれている。耐久性に優れ、半永久的に保存が可能である。
粘土板を収容するものにアッシリアの首都ニネヴェの図書館があり、アッシュール・バニパル王によって設置された。宗教、歴史、科学、文学、神話、政府の記録物などあらゆる図書が収集された。
・ エジプトで発明されたパピルスはカヤツリ草科の植物を加工して作られる。紀元前2500年頃から利用され、紀元1000年頃までエジプトを中心としてギリシア、ローマにおいて使われた。ただし、湿気に弱い。パピルスを収容するものにアレクサンドリア図書館があり、アレクサンドリア王が設置した。パピルスの文字情報の収容力は少なく、かつ巻物の形を取るため、保管には大きなスペースが必要であった。この図書館には、写本を専門とする職員がおり、彼らにとって生産された写本は納本と同時に出版もされた。アレクサンドリア図書館は、学術文庫の網羅的収集のみならず、目録の作成、辞典などの編集、ギリシア語への翻訳など、資料の保存機関、研究機関、、文献の生産機関であった。
・ 羊皮紙は、羊、牛などの皮を加工したもので、パピルスに比べ丈夫、なめらか、保存が良い、文字集容量が多いなどの特徴があり、8世紀のはじめにはパピルスを圧倒した。冊子体にしたものをコデックスと呼び、紙の出現まで一般的に流布した。
  羊皮紙を収容するものにペルガモンの図書館があり、ペルガモン国王ユーメネス2世が設置した。
 
・ 紙は中国の蔡倫が105年に発明した。日本には610年、高句麗の僧曇徴によって、絵の具・墨とともに伝えられる。日本ではメモ程度なら木簡、正式な文章では紙と併用して使用した。
 わが国では中国、高句麗から紙媒体である漢籍・仏典がもたらされ、それらを保管する、
もしくは写経し保管する目的で経蔵、文庫、図書寮などと呼ばれる図書施設が設置された。
701年の大宝律令では図書寮を設置することを定め、図書の保管、書写などを行った。
紙工場である紙屋院も図書寮の管轄である。

 

次のことばを説明してください。


1、 図書寮
 701年、大宝律令によって定められた。図書の保管、書写と紙屋院による紙の製造も行う。
具体的には
・ 朝廷の図書を収集管理する。
国史を監修、編纂する。
・ 宮中で必要とされる仏典・仏像の保管・管理。
・ 書写、校正、装丁の工程管理。
・ 紙、筆、墨を各省や写経所へ供給
を行った。

2、 文殿
 官設の文書保管機関として各官司および、内裏、院、摂関家、幕府などに設置された。宣旨、太
政官符の本書、草案、案文など政府関係文書を保管し、公文を作成した。現在の公文書館にあたる。

3、 芸亭
 石上宅嗣が自分の寺邸宅を阿閦寺という寺にして、その一隅に書斎を設けたものが芸亭である。儒教の図書を収蔵し、好学の人々に公開した。わが国最古の公開図書館である。

4、 紅梅殿
 菅原道真の京都の邸宅に設置された文庫のこと。限られた人への公開ではあったが、一種の私塾としての教育的機能を兼ね備えていた。
 清少納言枕草子の中で紅梅殿をすばらしい邸宅と賞賛している。

5、 写経所
 唐や朝鮮半島からもたらされた経典を複製する場所。印刷技術がなかったため、手書きでの複製となる。
聖武天皇は写経所を多く設置し、特に東大寺の写経所は国の中心的な機関として組織的に行われた。
これらは、信仰の増進と学問の発展に寄与した。

鎌倉・室町時代の印刷出版事業について説明してください。
宋との交流が深まり、宋版本がもたらされた。
宋版本は版木に文字などを刻印して印刷されたもので、校訂、版印、字様、いずれもすぐれていた。
わが国の印刷にも影響を与え、春日版、五山版、高野版、叡山版などの寺院版を誕生させた。
春日版は春日神社に奉納される出版で、聖徳太子の著作を中心に印刷された。
五山版は特に宋版の影響が強く、字は端正で力強く主に禅関係の本が印刷された。
そして、戦国大名が登場してくると、文化が中央から地方へ拡散され、地方版が印刷された。

 

次のことばを説明してください。


1、 青柳館文庫
 仙台の青柳文蔵が、自分の蔵書2万巻余と千両を仙台藩に献上。
 仙台藩青柳文庫に目付を配置して公費で運営、庶民に公開した。
2、 昌平坂学問所
 林羅山の私塾、弘文館が起源である。このときすでに文庫が備えられていた。
 寛政9年幕府直轄の学校となり、昌平坂学問所と命名され、主に旗本、御家人の子弟を教育した。
また、直轄学校となったことで、寄贈の図書が増加し、それに加えて全国出版物改めで文庫は充実していった。
そして、教科書用として図書の出版も行われた。
明治3年に休校、翌年閉鎖となったが蔵書は内閣文庫に引き継がれた。
3、 紅葉山文庫
 徳川幕府が最初に設置した文庫が富士見亭文庫で、それを寛永17年、火災から守るため紅葉山に移し、紅葉山文庫と称した。
 幕府の権力と経済力によって十分な運営が行われていたが、幕府の機関であり一般の利用は考慮されていない。明治以後は内閣文庫となる。
4、 駿河文庫
 徳川家康が資料の収集をするため駿河城中に駿河文庫を設置した。
 文庫の管理には林羅山が就任した。
 のちに駿河文庫は尾張紀伊、水戸に分配され、駿河御譲り本と呼ばれた。
5、 尊経閣文庫
加賀藩前田家の文庫。
藩の初代領主である前田利家から代々引き継がれ、5代藩主前田綱紀が書物奉行を置くなどして古書などを広く収集した。
前田家が代々、保管してきたものだけに、学術的に質が高い資料が集められていると高い評価を得ている。

 

徳川幕府の文庫とその後の流れについて説明してください。


徳川幕府が最初に設置した文庫が富士見亭文庫で、それを寛永17年、火災から守るため紅葉山に移し、紅葉山文庫と称した。
 幕府の権力と経済力によって十分な運営が行われていたが、幕府の機関であり一般の利用は考慮されていない。
明治以後は内閣文庫となり、昭和46年国立公文書館の内閣文庫に継承され、一部は宮内庁書陵部で保管され、今日に至っている。

日本の近代図書館の誕生と図書館令について説明してください。
1、 日本の近代図書館の誕生
明治5年、ボールドウインの建言による、京都に設立された集書会社が、近代公共図書館の先駆けとなった。
 京都府は集書会社の南に集書院を新築し、経営を集書会社に委託した。
 有料で利用できる会員制で、公設民営の図書館であった。
 集書院は経営が立ち行かず、明治15年に閉院したが、その後の公共図書館が生まれる足がかりを作った。このほかに新聞縦覧所、書籍館貸本屋が図書館の誕生に影響を与えた。
 しかし、書籍館が、文部省の「示諭事項」により干渉され、衰退していくと教育会経営の図書館が各地に誕生し、その後の公共図書館誕生の母体となった。
2、 図書館令
 明治32年、日本で初めて図書館の法律である「図書館令」が交付された。
地方公共団体は図書を収集し、公衆の閲覧に供するために図書館を設置することを認め、私人や公私立学校にも同様に設置を認めた。公立図書館においては、図書閲覧料を徴収することを許した。
昭和8年には、改正図書館令が交付された。
この法律の目的は中央図書館を設置することで、管内の図書館を国家統制のもとに監督しようとしたことである。

 

日本の戦前と戦後の図書館の大きな違いについて説明してください。


 戦前に対して、戦後は、利用が無料であること、移動図書館が始まったこと、児童サービスを徹底して行うと決めたことが挙げられる。
これらが起こった背景を以下に述べる。
戦前の図書館が有料であったのを、CHQの『米国教育施設団報告書』で批判された。
また、戦前の図書館が、政府の国民に対する思想善導、教育といった統制的な性格を強く持っていったことが反省され、1950年の図書館法によって一般に等しくサービスを行う公共図書館の概念が導入された。
1953年には『中小レポート』によって、図書館の役割は知的自由の保障にあると認識し、それには中小図書館が重要であるとした。具体的な目標は以下である。
1、 図書を気軽に館外貸出をする
2、 徹底して児童サービスをする
3、 図書館を身近に置くために、全域へのサービス網をはりめぐらす。

また、移動図書館が始まったことで、図書館の存在が一般により身近なものとなった。


アメリカの図書館の発展の特徴について説明してください。


1、大学図書館
アメリカで最初に作られた図書館は、1638年のハーバード大学図書館である。この大学は牧師の養成を目的としていたので、図書の大部分は神学書で占められていた。
1701年にはイエール大学が設立され、多くの人々からの寄贈が相次いだ。
2、会員制図書館
 この図書館は会員が一定金額を拠出して図書を購入し、共同利用をしようというもので、ベンジャミン・フランクリンが創設したフィラデルフィア図書館会社が最初である。これは中流階級あるいはそれ以下の貧しい人々を対象としたもので、今日の公共図書館のさきがけとなった。
3、公共図書館
1848年ボストン市が公共図書館建設の特別令を施行し、法的根拠のある公共図書館が設置される運びとなった。
4、アメリカ図書館協会(ALA)
1876年、全国最大規模であるアメリカ図書館協会が設立され、近代の図書館を取り巻く環境が整えられるようになる。

アメリカ独立戦争は多くの図書館を破壊したが、どの図書館も相次ぐ寄贈者の努力によって復興した。今日でもアメリカの寄贈精神はカーネギーやニューヨーク公共図書館などに示されている。


クーテンベルクの印刷術が図書館に与えた影響について説明してください。


書写時代では、図書は非常に高価で貴重なものであり、鎖本まで登場したが、
活字印刷術の発明により、図書が大量に、安値で生産されるようになった。
そうなると図書館の図書の貸し出しが行われ、保管方法でも公開性が高まった。
それまでは箱や書見台に置かれていた図書が書架に並べられるようになったのである。
図書館の書写室は次第に印刷所となり、書写室は消滅していった。


図書館の自由について、要点をまとめて説明してください。


図書館の自由とは、図書館が中立的な立場であり、さまざまな圧力や干渉から自由であり、利用者は自由な意思で読みたい・必要な資料を選ぶことができることを指す。
図書館の自由に関する宣言」では以下を表明している。
・ 資料収集の自由
・ 資料提供の自由
・ 利用者の秘密の保持
・ 閲覧の反対
これらは法的な効力を持つものではないが、国民の基本的人権を保障し擁護する図書館の責任についての社会へ宣言する内容である。

以下は照らし合わされた事例である。
山口県立図書館課長の独断での図書封印
・ 独断での所蔵資料破棄
・ 内容によって外部から提供の制限を求められたり、出版社から資料の回収、提供制限を要請された
・ 捜査当局より犯罪捜査に関するものとして、利用者の貸出し記録などの公開が求められた

 

 

近畿大学通信教育部図書館司書コース 試験対策 図書館概論

国立国会図書館の機能を説明してください。


1、 サービス対象
国会議員や国会関係者
・ 行政および司法の各部門
・ 18歳以上の日本国民

2、 資料の収集
納本制度、購入、寄贈、国際交換による網羅的収集

3、 資料の組織化
国内刊行資料の総合目録を作成し、NDL_OPACで提供

4、 資料の保存
専門知識を持った職員による破損資料の修復とデジタルアーカイブ

5、 図書館協力
全国の図書館を対象として、図書館間貸出、レファレンス、複写サービス、総合目録ネットワーク、レファレンス共同データベースの運営、図書館員を対象とした研修を行っている。これに加えて、障害者図書館協力事業や国際的な図書館協力も行っている。

6、「近代デジタルライブラリー」での電子図書館事業

7、 関西館での資料スペース確保とインターネット時代に対応したサービス
 具体的には遠隔利用サービス、アジア情報サービス、電子図書館事業

 

国立国会図書館の図書館協力とは何か具体的に説明してください。

  • 国内の図書館に対して
  • 閲覧
  • レファレンス
  • 複写サービス
  • 図書館間貸出し
  • 図書館資料の所蔵調査
  • 図書館資料の所蔵機関の紹介
  • 図書館資料の書誌的事項の調査
  • 参考資料を利用して行う簡易な事実調査
  • 資料の検索方法についての援助
  • 特定主題に関する図書館資料の紹介
  • 適切な回答を得られる機関などの紹介
  • 総合目録ネットワーク
  • レファレンス共同データベース運営によるレファレンス情報源の提供
  • 図書館員を対象とした研修
  • 障害者図書館協力事業
  • 国外に対して
  • 海外で刊行される日本関係資料を含めた国際交換や相互貸出し
  • 書誌情報の交換
  • 職員の交流

都道府県図書館の役割を説明してください。


・ 住民に対する直接サービス
・ 市町村立図書館に対する相互貸出し、レファレンスサービスなどの
支援・バックアップ
・ 図書館未設置市町村に対して設置を促進するための援助
都道府県立図書館と市町村図書館とのネットワーク
・ 図書館間の連絡調整
・ 調査・研究開発
・ 資料の収集、提供など
・ 郷土資料および地域資料の徹底的な収集と保存、目録などの書誌作成

 

公共図書館の現状と課題について説明してください。


まず、現状について述べる。
・ 図書館長の司書資格を問わない
・ PFIによって、民間の資金・経営能力・技術的能力を活用している
指定管理者制度によって、民間団体に業務委託している
市場化テストによる競争入札を行い、民間事業者と協働

次に、課題について述べる。
・ 国・地方自治体の財政危機を背景に、資料費の大幅削減や図書館職員の削減
・ 正規職員の補充は行われず、非常勤職員の補充や業務委託を行うため、次の世代への業務の引継ぎや知識の継承が行われない 
・ 指定管理者撤退によるサービスの停止
・ 極端なコスト削減によるサービスの低下
・ 適切な人材の確保が困難になる
・ 自治体に県立図書館の重要性が認識されず、
コスト削減のため県立図書館と市立図書館を合併

 

大学図書館の機能について説明してください。

・ 大学の研究に欠かす事のできない資料や情報の収集・整理・保存し、それらを教職員や学生に提供して教育・学術研究を支える
・ 図書、雑誌・新聞、地図、楽譜などアナログ媒体資料のほかに、電子ジャーナル、データベースなどのデジタルメディア、CD・DVD・ビデオ・カセットテープなどの視聴覚資料、特殊コレクション、貴重書などを収集と提供
電子図書館
・ 外国雑誌センター館による大学での研究・教育に必要な外国雑誌、国際会議録、テクニカルレポートの収集と提供
OPAC・データベースの利用説明などの利用者教育
情報リテラシー教育
・ 学術情報の発信

 

大学図書館の利用者支援について説明してください。


・ 大学の研究に欠かす事のできない資料や情報の収集・整理・保存し、それらを教職員や学生に提供して教育・学術研究を支える
・ 貸出
・ 文献複写
・ 他の図書館から図書の借受
・ 文献複写の取り寄せ
・ レファレンス業務
・ 「図書館ツアー」「図書館オリエンテーション」と称して、OPAC・データベースの利用説明などの利用者教育を行う
・ 図書館と教員が連携し、授業・セミナーを行う情報リテラシー教育

 

学校図書館の職員について説明してください。


学校図書館の運営を担当するのは司書教諭、学校司書である。
それらを支援するものとしてボランティアがいる。
以下にそれぞれを述べる。
1、 司書教諭
・ 司書教諭資格者であるが、ほとんどが担任を持っていたり、教科指導を担当してので学校図書館にかかわる時間の確保が難しい。

2、 学校司書
・ 多くは司書資格を持っているが、公共図書館のための資格であり、司書教諭資格とは異なる
・ 法律で配置が規定されていないため、自治体が独自に配置している
・ 雇用形態は嘱託、アルバイト、民間会社派遣、NPOなどからの非常勤が多い

3、 ボランティア
・ 読み聞かせや図書の整備などを行う
・ 主に児童・生徒の保護者で構成されている

 

その他の図書館について、一つの図書館を取り上げて説明してください。


病院患者図書館について述べる。
病院患者図書館とは、入院患者の利用を目的として、病院内に設けられ医療情報の提供などを行う図書館のことである。閲覧・貸出サービスと公共図書館による団体貸出や配本サービスが行われている。
入院患者用図書館のシステムは欧米で作られたものである。当初は入院患者の心の慰めや勇気づけを図るためであったが、やがて資料提供による患者への精神的な効果や治療としての価値が認識され公共図書館と同じ蔵書構成となった。
日本で始めて専任司書が配置された患者図書館は、2002年に設立された、静岡県静岡がんセンターの「あすなろ図書館」である。
2004年には、日本初となるweb患者図書館を開設している。
 日本でも、インフォームドコンセントが浸透し、重要性が認識されてきたことから、病院患者図書館を設置する施設が増えている。

 

図書館の職員について現状を含めて説明してください。


図書館の職員とは、「図書館に配属されるすべての職員」を指すが、
収集した資料を組織・提供する専門職員と非専門職員と言われる一般事務職員や施設維持を担当する職員がいる。
雇用条件は、正規職員が減少し、委託・派遣職員、非常勤・臨時職員、嘱託職員、パートタイムを補充することで、図書館運営を支えている図書館が多いのが実状である。
非常勤・臨時職員、委託・派遣社員は、3~5年の雇用期間が多く見られ、図書館業務を担う職員の業務の蓄積と継承が難しいのが現状である。

 

図書館の自由について、要点をまとめて説明してください。


図書館の自由とは、図書館が中立的な立場であり、さまざまな圧力や干渉から自由であり、利用者は自由な意思で読みたい・必要な資料を選ぶことができることを指す。
図書館の自由に関する宣言」では以下を表明している。
・ 資料収集の自由
・ 資料提供の自由
・ 利用者の秘密の保持
・ 検閲の反対
これらは法的な効力を持つものではないが、国民の基本的人権を保障し擁護する図書館の責任についての社会へ宣言する内容である。

以下は照らし合わされた事例である。
山口県立図書館課長の独断での図書封印
・ 独断での所蔵資料破棄
・ 内容によって外部から提供の制限を求められたり、出版社から資料の回収、提供制限を要請された
・ 捜査当局より犯罪捜査に関するものとして、利用者の貸出し記録などの公開が求められた

 

 

 

近畿大学通信教育部図書館司書コース 試験対策 図書館サービス概論

閲覧サービスについて、他のサービスとの関連とともに説明してください。

 閲覧とは一般に、図書館内での読書や、調べものなどの調査活動のことである。

閲覧した結果、資料の一部だけを再利用したいときには複写サービスにつながるかもしれないし、通読したいと思えば貸出しを受けるかもしれない。疑問点が見つかればレファレンスサービスを求めるかもしれないし、読書案内サービスを使って関連資料を紹介してもらうかもしれない。このように閲覧サービスはさまざまなサービスへと展開していく可能性があるため、できるだけ利用者が自由に閲覧できるようなシステムや環境が望まれる。

閲覧方式には開架式と閉架式があり、

排架の基本は「左から右へ」「上から下へ」排架記号にしたがって行われる。

また閲覧サービスを含めたこれらのサービスを利用者に理解してもらうために利用案内の冊子などで紹介している。

 

複写サービスについて、他のサービスとの関連とともに説明してください。

複写サービスとは、複製物を提供するサービスのことである。コピーサービスとも言われる。複写サービスを受けることによって、貸出しできない辞典の必要箇所をコピーして持ち帰ることができたり、雑誌のバックナンバーの論文を複写して必要なときに何度でも参照できたりする。

 複写サービスによって従来なら長い時間をかけて筆写していた利用者の時間を大いに節約したり、資料の一部が切り取られて失われたりするようなこともへったのである。

 しかし、図書館での複写サービスは資料の多くが著作物であり、図書館において著作物の複製を作る場合は、該当する著作権法の規程を守る必要がある。

 また、これに関連するものとして他館からの求めに応じて複製物を作って届けるものを文献複写サービスという。

そして、閲覧などの図書館サービスと違い、複写サービスは有料となる。

これは、利用者が複製物を受け取り私有化するからで、一般の図書館利用とは区別されて、対価が支払われるのである。

 

レファレンスサービスについて、他のサービスとの関連とともに説明してください。

 レファレンスサービスとは、利用者が何かを知りたいと思ったときに、そのことがわかるよう支援することである。「参照」という言葉からわかるように、図書館資料やデータベースのような外部資料を参照することで得られる「典拠のある情報」を提供するものである。

レファレンスサービスは情報を提供する場合が多いため、情報サービスや情報提供サービスと言われることもある。図書や新聞、雑誌を提供する閲覧や貸出など資料提供サービスとならんで、知りたいことが分かるよう支援するレファレンスサービスは、図書館の重要な機能のひとつといえる。

レファレンスサービスは読書案内とも関連が深く、サービスを受けて希望する図書や資料にたどり着くのが読書案内であるのに対し、サービスを受けて希望する情報にたどり着くのがレファレンスサービスである。

提供される情報は典拠に基づくものでなければならないため、前者が資料を全体としてとらえているのに対して、後者は資料の一部分である情報を対象としてとらえているということもできる。

 

問課題解決支援サービスについて、他のサービスとの関連とともに説明してください。

 公共図書館では登録すれば図書を借りられる。新聞や雑誌を読むことができたり、調べもので困ったときはレファレンスサービスを受けて問題が解決したりすることもある。こうした従来からのサービスをさらに展開させるのが課題解決支援サービスである。問題解決支援には、行政支援や学校教育支援、子育て支援ビジネス支援などがある。

問題解決支援サービスは従来からのサービスと別個にされるものではない。

閲覧や貸出、読書案内やレファレンスサービスなどと連携して実施され、さまざまな課題を持つ人々に具体的に役立つ支援をしてよりよい成果に結びつけることが望まれる。

なお、課題解決支援サービスは一般的には試行錯誤の段階にあり、よりよいサービスを考えていくことが求められる。

 

ヤングアダルトサービスとは何か、他のサービスとの関連とともに説明してください。


ヤングアダルトとは、児童と成人の間に位置づけられるが、明確な区切りがあるわけではない。年齢制限があるわけでもないが、ヤングアダルトの興味を持つ資料や図書館に期待することが他の世代と異なる場合があるため、それらに配慮したサービスが求められる。
自意識が強まるなかで社会との関わりにおいて、とまどいを持つヤングアダルトに安心して満足してもらうには、子ども扱いされずに尊重され、ある程度自主的に人々と関わっていけるような参加型のサービスが効果的である。
一般には中学生になるとクラブ活動や学習塾、稽古事が増えて図書館を利用しなくなりがちであるが、こういった形で不安定なヤングアダルト層を着実に受け止めることで、成人サービスへの移行がスムーズにすすむことに繋がっていくのである。
また、ヤングアダルトは多様なメディアや情報に取り囲まれていることから、ヤングアダルトのための資料も多様性が求められる。
図書であればライトノベルや進学・就職に関するもの、学校生活に関するものなどである。図書以外の資料ではCDやDVDなどのAV資料が挙げられる。

 

障害者サービスとは何か、他のサービスとの関連とともに説明してください。

 公共図書館においては、障害者の知る権利・学ぶ権利も保障することが求められる。

障害者とは、視覚障害者や聴覚障害者など身体障害者だけではない。知的障害者や非識字者、学習障害者や読字障害者、さらには日本語を使わない人、何らかの理由で来館が困難な人など、「何らかの理由で図書館サービスを使うのに困難を感じる人」と幅広く考える必要がある。

図書館サービスを利用するのが困難に思われる理由はさまざまであるが、背景にあるさまざまな障壁は、図書館側の配慮によって、ある程度少なくすることができる。しかし、そうした配慮は障害者だけになされるものではなく、遠隔地に住む人には、配本所の設置やブックモビルの巡回によって、ある程度使いやすくすることができる。日本語を使わない人には、理解できる外国語表記によって使いやすくすることができる。

このように障害者サービスだけでなく、図書館におけるさまざまなサービスがあいまって、全体としてより多くの人々に使いやすいものとなっているのである。

 

図書館における相互利用について、その意義とともに説明してください。

相互利用とは自館が所蔵していない資料や情報を他館から調達して利用者に提供することである。相互利用には、図書など資料の現物を送付してもらう現物貸借と、新聞・雑誌記事など必要な部分だけを複写して送付してもらう文献複写がある。

現物貸借は、現物を他館から調達するため、書店を通して購入するより短い日数で利用者に資料を提供できたり、購入費を節約できるという利点がある。

文献複写では、新聞・雑誌などの記事・論文のような一部だけを必要とする場合に、他の利用者も現物を閲覧できるように複写物が提供されるのである。また、これには送料が片道で済むという利点もある。

このように、相互利用の意義とは、逼迫する地方自治体の財政状況のなかで、図書館が資料を相互貸借することで、利用者のニーズを比較的安いコストでまかなえることである。

また、全国的に書店が減りつつあり、特に過疎地域では著しいため、公共図書館が窓口となって資料や情報を提供することは、情報格差を是正して知る見地を保障していく意味でも意義がある。

 

図書館サービスにおいて著作権をどのように考慮すべきかについて説明してください。

図書館サービスで扱う資料や情報の多くが著作物であるため、著作権法の規定を踏まえて扱う必要がある。

1、閲覧についてであるが、紙媒体の資料を閲覧させることは、著作権とは関係ないので、自由にできる。注意が必要なのは電子媒体で、マイクロ資料と同じように上映権に関わる。電子媒体のものを利用するとき、モニタなどに映し出さなければならないからである。ただし、非営利で無料なら上映権が制限される場合があり、一般の公共図書館サービスでは問題にならない。

2、貸出では、図書館資料の利用者への貸出は貸与権に関わるが、上映権と同じように非営利で無料の公共図書館の場合は自由に貸し出すことができる。ただし、映画の著作物の場合は貸し出すことのできる機関が限定されており、著作権者に保証金を支払う必要があるので注意が必要である。印刷資料や音楽CDは問題なく映画ソフトが問題になるのは、後者の場合は前者より大人数で利用されやすく、映画館やレンタル店など商業施設と競合しやすいからである。

3、複写サービスでは図書館資料の一部分のコピーをとるなど複製を作ることになるので、複製権に関係する。しかし、図書館などにおいては、一定の要件を満たせば複製権が制限されて複製を作ることができる、

4、映画の上映会や音楽CDを使ったコンサートは上演権や演奏権に関わるが、営利を目的としない無料の映画上映会やCDコンサートなどは著作権者の許諾を得なくてもすることができる。ただし、DVDなどソフトを購入するときの条件によって契約違反となる場合があるので、注意が必要である。

5、障害者サービスでは、障害者が図書館の資料や情報、サービスを使いやすいように、点字資料を作ったり、対面朗読をしたりするが、これらの資料作成やサービスに著作権法が関わっている。

点字資料を作ることは複製を作ることに該当するが、公表された著作物であれば無許諾で資料をつくることができ、無許諾、補償なしでインターネット環境を使って配信することもできる。

6EYEマークは視覚障害などの理由で活字のままでは図書などの印刷媒体を読むのが困難な障害者のために、図書などが出版された段階で録音資料や拡大写本を作成してもよいことを著作権者が予め宣言するものである。

 

図書館における利用教育について、その意義とともに説明してください。

利用教育とは、利用者が図書館サービスの利用方法や資料・情報の検索方法がわかるようにすることである。

 利用教育の意義は、利用者が図書館サービスをより効率的・効果的に利用するようになることが挙げられる。多様な情報源を知り効果的な検索方法を用いれば、より短い時間でよりよい成果が得られるようになるだろう。

その結果、図書館員に尋ねなくても自分で資料や情報を収集できるようになり、従来はレファレンスサービスに使用していた時間を図書館員・利用者それぞれがほかの事に使うことができるようになるかもしれない。

利用教育の意義としてはさらに、社会教育機関としての生涯学習支援の機能も挙げられる。教育を受けて社会に出たあとも、変化の激しい社会に対応するために学び続けることが求められる。

生活や仕事を充実させるためにも情報発信の知識やスキルは、ますます重要となっていくと思われるため、これらを支援する図書館の役割も同様にますます重要になっていくものと思われる。

 

図書館における環境整備について、その意義とともに説明してください。

同じ図書館サービスでも使いやすく感じたり、使いにくく感じたりする。どう感じるかは使う人や使う目的、使い方によって異なるため、利用者だけでなくサービス対象者全体を考えて工夫することが求められる。また、使われ方は季節や曜日、時間帯によって異なるため、いろいろな状況を考えたり状況にあわせて変化させたりすることが望まれる。環境整備を工夫をすることで図書館サービスがよりつかいやすいものとなり、利用が増えていくことにつながっていくという意義がある。

  • 図書館サービスのアクセスではサービス対象者の動線を考えて便利と思われるようなところに設置されるのが望ましい。またアクセス方法は公共機関も含めてサービス対象地域全体からの通いやすさを考える必要がある。そしてサービス時間も週1回、夜間開館日を設けるなどすれば使いやすくなる。
  • 図書館内の構成では無駄を少なく快適に利用できるよう配慮することが求められる。まず、利用者を考えたコーナーの配置が大切である。次に図書館員がどこでサービスをするかを考える必要がある。また書架をどのように配置するかも重要である。
  • 図書館家具は多様な使われ方を知った上で使い勝手のよいものを考える必要がある。利用者・目的にあわせて多様に使い分けられるような配慮をすることが求められる。
  • サイン計画では利用者が必要とする資料やサービスを速やかに見つけるために、館内に体系だったサインを考えることが求められる。

 

近畿大学通信教育部図書館司書コース 試験対策 情報資源組織論

図書館サービスという枠組みの中で、サービスとしての情報資源組織がどのような位置づけにあるかを説明してください。

サービスは、直接サービス(利用者サービス)と間接サービス(テクニカル・サービス)の2つに捉えることができる。

直接サービスは、閲覧、貸出し、レファレンスなど利用者と直接関わるサービスである。

情報資源組織は間接サービスに分類されるように、選書、発注、受け入れ、保存、破棄などと同じく、いわば利用者と間接的に関わるサービスとなる。

蔵書数が多い場合、情報資源組織で資料を検索可能にすることにより、閲覧、貸出し、レファレンスなどのサービスが可能となる。

 

目録に求められる基本機能を2つ挙げるとともに、それぞれについて説明してください。


1、 既知資料検索のための識別機能
 利用者にとって当該資料の存在が既知となった資料を入手するため、所蔵の有無を確認する検索である。
そして、特定資料について所蔵の有無を確実に示せる機能を「識別機能」と呼び、これを可能にするためには、利用者の持つ手掛かりから、柔軟に検索でき、かつ、十分な書誌情報を提供することが必要である。
2、 未知資料検索のための集中機能
 「ある著者の著作」や「ある主題の資料」などについて、網羅的にあるいは代表的なものを調べるといった検索である。
  そして、適合資料を適切に集めるための機能を「集中機能」と呼ぶ。
 この検索の評価は、所蔵する適合資料がどの程度網羅的にみつかったかという「再現率」と、どれだけ適合資料だけを見つけられたかという「精度」の点からなされることが多い。

 

自然語と統制語について、概要を述べるとともに、両者の必要性(有効となる場面)を説明してください。


まず、自然語と統制語の概要を述べる
・ 自然語
検索のときに思いつく日常使用している語のことである。書名中のキーワード、最新の語などがある。
タイトル、出版社名、注記といった目録記述中にその語が含まれていると検索できる。
・ 統制語
使用する語や記号を統一・統制した言語で、著者、無著者名古典、分類、懸命、シソーラスなどがある。
主題検索では、統制語彙表から選んだ語を用いて検索する。ノイズとモレのない適合率・際限度の高い情報検索が可能になる。
  次に、両者の必要性について述べる。
   自然語は同義語、同音異義語の問題がある。具体的には「書籍」を検索すると目録記述に「本」「図書」などの語が含まれていなければそれらは検索結果に出てこない。統制語ではそれらの同義語、同音異義語の問題を解消している。
   しかし、自然語には最新の語で検索できるという利点がある。日本における統制語の標準である『日本十進分類表』は改訂期間が長いため、コンピュータなどの最新の語は登録されていない。

 

区分の3要素について、具体例を挙げ、各要素の内容がわかるように説明してください。


まず、区分の三要素について述べる。
1、 区分原理
区分を行うための一定の原則・基準を指す。
2、 被区分体
区分される対象を指す。
3、 区分肢
区別された各部分を指す。

 次に、具体例を挙げる。
  料理という被区分体に、国という区分原理を適用すれば、和食、中華料理、イタリアン、フレンチなどの区分肢が得られる。
 なお、区分原理には一貫性がないと交差分類が起こってしまう。
 料理という被区分体に、国という区分原理と、地域という区分原理を同時に用いると、そこに郷土料理という区分肢が加わってくる。京料理は和食と郷土料理、両方の区分肢に属し、どちらに区分していいかわからなくなるということである。

 

日本十進分類法(NDC)』における細目表がどのような手順で構成(構築)されているかを、第1次区分表、第2次区分表、第3次区分表との関係を参考にして説明してください。


NDCの本体である細目表は「第1次区分表」「第2次区分表」「第3次区分表」によって構築されている。
まず、知識の総体を九つの学術・研究領域にわけ、それぞれを1~9で表示する。次に百科事典のような各領域にまたがる総合的・包括的な領域を総記と名づけ0で表示し、合計10区分(第1次区分)にグルーピングする。こうしてできたのが「第1次区分表」である。
次の段階では第一次区分の各々を、ふさわしい区分原理を適用して10区分し、合計100区分の「第2次区分表」とする。
さらに第2次区分表を10区分し、合計1000区分したものが「第3次区分表」である。
第4次区分表は細目表によってそれぞれの主題に応じて展開される。

 

分類規程とはどのようなものかを述べるとともに、具体例を挙げてその内容を説明してください。
分類規程とは分類結果に一貫性を持たせるためのルールのことである。
各図書館が作成する分類表の規程を定める作業は以下となる。

 


1、 付与する桁数の決定
2、 二者択一項目の選択・決定
3、 分類表中の名辞や擁護の意味の限定、解釈の統一
4、 類似概念の適用範囲の明確化
5、 新主題のための分類項目の新設・追加、不適当な分類項目の削除・不使用

NDCの分類規定は以下となる。
1、 主題と形式との関係は主題を優先する
 例、「生物学辞典」は、生物学を優先する。

2、 複数・並列主題は中心となる主題をもとに分類する
 例、「ウメ・イチジク・ビワ」はウメに分類する

3、 主題と主題の関係
 例、「ベトナム戦争とアメリカ経済」ではベトナム戦争によって影響を受けた、アメリカ経済に分類する。

4、 理論と応用では応用された方に分類する
 「原子力の理論と応用」では、原子物理学ではなく原子力工学に分類する。

5、 主題と材料では説明している特定主題によって分類する
 「教科書で見る近代日本の教育」は日本の教育に分類する。

6、 複数の観点があれば、主要な観点に分類する
例、「イネからご飯まで」は著者が、流通から見た米に観点を置いてあるのでそちらに分類する。

7、 主題と読者対象は特定の読者に書かれた場合、読者層を示す特定の分類項目に分類する
例、「警察官会話手帳」では警察官に分類する

8、 原著作と関連著作では、原著の分類される分類項目に分類する
 例、英語小説を翻訳したものは原著と同じ分類にする 

9、 新主題
 分類表に示されていない主題に関する著作は、その主題ともっとも密接な関係があると思われる主題の分類項目に収めるか、新しい分類項目を設けて分類する。

 

基本件名標目表(BSH)』の音順標目表に見られる記号「UF」、「BT」、「NT」、「RT」について説明してください。


・ UF
USE FORの略で「~の代わりにつかいなさい」という意味になる
・ BT
Broader Tearmの略であり、「上位語」と呼ばれている。これは当該ディスクリプタより意味的に上位であるディスクリプタということを示す。
・ NT
Narrower Termの略であり、日本語では「下位語」と呼ばれている。これは当該ディスクリプタより意味的に下位であるディスクリプタということを示す。
・ RT
Related Termの略であり、「関連語」と呼ばれている。
これは当該ディスクリプタより上位でも下位でもないが、意味的に関連しているディスクリプタを示す。

 

カード目録と比較したときのOPAC(およびWeb OPAC)の利点について説明してください。
 カード目録と比較したときのOPACの利点は、主に下記の通りである。


1、アクセス・ポイントの増加
 カード目録の場合、1つの標目ごとに1枚のカードが必要であり、タイトルの読み、著者名の読みなど、限られた種類のカードしか作成されないのが普通であった。また、付与される標目の順に排列されるため、標目の先頭の文字からしか探すことができなかった。
 OPACでは、記録されたすべての文字列からの検索が可能であり、文字列の一部からの検索や、複数の文字列を組み合わせて検索することも可能である。
 よって、カード目録よりもアクセス・ポイントが飛躍的に増加した。
2、時間や場所による制限の緩和
 カード目録の場合は、図書館の開館時間中に図書館に行くことでしか検索することができなかった。
 Web OPACでは、インターネットに接続されているコンピュータからであれば、24時間どこからでも検索が可能である。時間と場所の制限が緩和されたことで、情報入手に必要な時間が短縮された。
3、タイム・ラグの短縮
 カード目録では、カードの複製、排列などにかかる時間が必要で、実際に利用可能になるまでのタイム・ラグが大きかった。
 OPACでは、データの作成、修正、追加後のタイム・ラグがほとんどなく、利用者にすぐに提供することが可能になった。
4、状況に応じた適切な表示内容の提示
 カード目録では、利用者の必要とする資料のカードを探した時点では、その本が貸出中かどうかの情報は得られず、カウンターに問い合わせる必要があった。
  OPACでは、図書館の貸出・返却システムと連動させることで、資料の状況をリアルタイムで表示することが可能である。また、検索の結果をタイトルのみの 一覧で表示させたり、必要に応じて詳細内容を表示させることもできる。子供向けに漢字の読みを表示させることなども可能である。
 このように、カード目録ではなし得なかった表示方法がOPACでは可能になった。

 

サブジェクト・ゲートウェイ(subject gateway)の特徴を挙げるとともに、リンク集やパスファインダーとの違いを説明してください。


検索エンジンのみに頼らず、質の高い情報源を得るため、専門家による評価を行ったネットワーク情報資源の提示などを行うものが「サブジェクト・ゲートウェイ」である。
まず、特徴としては以下が挙げられる。
1、 公表された基準にもとづく知的な方法で情報資源を選択していること
2、 知的に作成された内容記述を備えていること
3、 かなり深くブラウジングできる構造・分類を備えていること
4、 それぞれの情報資源に関して人間によって作成されたメタデータを備えていること

次にリンク集及びパスファインダーとの違いについて説明する。
リンク集との大きな違いは、リンク集には上記の記述の3及び4が欠けているという点をあげることができる。
パスファインダーとの違いは、どちらも特定の主題を対象としていても、サブジェクトゲート・ウェイが直接的に情報を提示するのに対して、パスファインダーは直接的に情報を提示するのではなく、特定の主題に関する資料や情報を収集する手順、案内をまとめたものである。

 

索引とはどのようなものか、また、その役割について説明してください。抄録についても同様に説明してください。


索引は、目録では検索できない、雑誌や新聞などの記事レベルの検索を可能とする組織化の成果物をいう。
著者、タイトルのほか、主題からも記事を検索できるようにする役割を担う。これに加え、得られた情報から検索された記事が自身のニーズに合うものかどうかも確認できる。

抄録は、索引の中の書誌情報に収録されているものである。
資料内容の概要を示し、一読して内容がわかるようにする役割を担う。
これに加え、文献が入手困難だったり、文献が利用者にとって理解困難な言語で書かれている場合などには、文献の代用となる。さらに、書誌データベースでは、抄録中の語を検索対象にすることにより、タイトルや索引語からのみの検索よりも、モレの少ない検索が可能になる。